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グリーンホラー小説 サイカチ村カラカラの呪い 第2話 カラカラ様

 だ幼い頃の夢を見た。私の故郷は自然豊かな山里にあり、夜は遠くで生き物が鳴く声もよく聞こえ、それだけとても静かだった。しかし、冬の強い風が吹きつける日は、ガタついた木戸や雨戸が不規則なリズムで時折激しく騒いだ。そんな強い風が吹く山里の夜の夢だった。

 明かりのついた部屋にはなつかしい母の姿があった。母は古いラジオを抱え、チューニングをしているが、なかなか合わないようだ。ラジオからはノイズと、それにまぎれてたまに人の声が聞こえた。時々母はボソッと、「風のせいで電波が悪い・・・」とつぶやくが、こりもせずにそれをもくもくと続けていた。私は小さな体を半分コタツにもぐり込ませてそれを見ていた。

 雨戸が風を受けてバタバタッと音をたてた。

 「もう遅いから、そろそろ寝ろ」

 母は私に言った。私はまだ眠りたくはなかったのでいい加減な返事をしてごまかした。母はそれに気づいたらしく、ラジオを持ったまま私の横まで来て、私の顔をのぞき込んだ。何語かもわからない音楽がノイズの向こうにかすかに聞こえた。

 「早く寝とけ。こんな木枯らしの吹く夜はな、カラカラ様が来るから。カラカラ様が来た時ちゃんと眠ってないと、カラカラ様の住む大きな木の上に連れてかれて、寒い風に当てて干されて、お前もカラカラにされちゃうんだから。聞こえるか?ほら、遠くでカラカラ音がするから」

 私が耳を澄ますと確かに遠くで、風のひゅうひゅういう向こう側で、カラカラと鳴っているのが聞こえた。本当の子供のように私の心には恐怖心が芽生えた。しかしながら、その恐怖を決定的なものにしたのは、私の耳が母のラジオのノイズの中からもカラカラと鳴るその音を聞いたからだった。しかし母といえば厳しい目つきで私の顔をのぞきこんだままで、ラジオからそんな音がするのを不思議とも変だとも感じてる様子はなく、私はこんなに近くにいる母との間に、合わせ鏡のような、正しようのない違和感のある距離を感じた。風がまた強く吹き、雨戸をバタバタッ、ババンと叩き鳴らした。しかしそれだけで止まずに再び雨戸がまた激しく鳴った。もうそれは風の吹きつける音とは違う、意思を持って誰かが雨戸を激しく叩く音になっていた。

 イカチ

分類:マメ科サイカチ属

分布:本州、四国、九州

水辺に多く自生する落葉高木。5~6月、短枝の先に淡緑色の花を咲かせる。雌雄同株で、雄花、雌花、両性花がある。幹や枝には鋭いトゲがある。10~11月、果実(莢果)が濃紫色に熟する。この果実は木の上に多数ぶらさがり、木枯らしの頃、乾いたさやは、風に吹かれてカラカラ鳴って揺れる。

 

 2月上旬、早くも発芽開始です。

2009_0214_サイカチ 

下旬にもなるとあらかた出揃ったようで。

2009_0226_サイカチ

3月11日、みんなでバンザイです。

2009_0319_サイカチ

「カーラカラカラカラッ」


第16回緑風盆栽展 その4 楽しみ方は人の数だけ

いろいろ紹介してきました緑風盆栽展ネタですが、今日でおしまいにしようと思います。最後に実際に展示されていた盆栽をいくつか鑑賞してみましょう。

 ケヤキ

何だか日当たりのいい公園の、芝生の生えた広場を思いました。私が山里での生活を知っていれば、里の景色となったのかも知れません。ずっと昔からこの土地を見守ってきたかのようなおだやかさが、どっしり感として感じられます。ステキです。

ではこんなのはいかがでしょうか?

五葉松

五葉松ですね。細めの幹に味のある曲が効いていて、上に伸びようとする木のエネルギーを感じます。ナイスです。

やまこうばし

こちらは、やまこうばしの寄せ植えです。微妙に右の空間を空けているのところなど、日本人の美意識のあらわれでしょうか。盆栽にかかわらず、日本人は左右非対称の文化らしいです。さっきのケヤキもちょこっと右によってますね。欧米や中国の建物はキッチリ左右対称が多いそうです。

しかしあまり難しく考えていると遊び心がなくなってしまいます。例えばこの盆栽はすばらしいものです。しかしずっと見ていると、

米栂

背泳ぎの選手の、今まさにスタートせんが姿と見える人もいます。そう見ると、すごい躍動感です。

例えばこの盆栽はどう見ますか?

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私には、がちゃぴんのミイラと見えます。


第16回緑風盆栽展 その3 やまこうばし、黄モッコウバラ、庭梅、花筏

今日は緑風盆栽展で買った盆栽素材を紹介させて下さい。1番手は、こちら、やまこうばしです。

やまこうばし

地味ですが何だか好きなやまこうばし、私はいつかやまこうばしで寄せ植えを作ります。

次は黄モッコウバラ(黄木香バラ)です。

黄モッコウバラ

モッコウバラはツルバラの一種らしいですがトゲがなく、普通のバラほど病気や害虫に弱くないそうです。また生育も早く強健な種で、一期咲きですが、花の数も多くつきます。今時分は住宅街で大量に花を咲かせてます。

モッコウバラ

どこもすごい量の花です。

先日の緑風盆栽展でも展示がありました。盆栽になるとどんな感じでしょうか?まずは、まだちょっとつぼみが開いてなかったものです。

黄モッコウバラ

立ち上がりから枝が下垂する、半懸崖という樹形でしょうか?かっこいいですね。花が咲いてるのもありました。

黄モッコウバラ 

庭先で咲いてるものと盆栽にされてるものとは大分印象が違いますね。私は盆栽で先にモッコウバラを知り、あとになってあっちにもこっちにも、町なかに育ってるモッコウバラを知りました。このパターンは多いです。言うならば、盆栽で見て、そこから、地味な木なら地味な木なりの、華やかな木なら華やかさだけじゃない、一歩踏み込んだその木の個性を教えられている感じです。

次は庭梅(ニワウメ)です。

ニワウメ

名前は知っていたんですが、手にしたのは初めてです。かわいそうに、随分いい加減な名前をつけられたもんです。「庭に植える木で、梅に似た花を咲かせる木」というのがその由来らしいです。相当屈辱的なネーミングです。面倒くさいからテキトウにつけられたと思われても仕方がない名前です。木にはけっこうひどい名前をつけられてるものがあります。いずれほかの木も紹介します。

このニワウメは花も終わって青い実がついてました。

ニワウメ

これから赤くなるそうです。

最後に紹介するのは、今まで図鑑では見かけていましたが、そのインパクトたるやなかなかのものがある奴です。実物を見たのも今回が初ですが、飛び道具的なインパクトがすごくて、盆栽にするのは難しいのではないでしょうか。しかし、それを見てみたい気もします。私はこの木を、好奇心で買いました。どうぞ、この木に、「咲かすとこ間違えてるー!」と言ってやってください、ハナイカダ(花筏)です。

ハナイカダ 

葉っぱの真ん中に付いているのは花です。花が葉っぱのイカダに乗ってるかのような姿ということでこの名前がついたそうです。さっきの庭梅とは大違いで素敵な名前です。別名に「嫁の涙」というのがあるそうです。我慢の果てにこっそり流したひとつぶの涙とでも言うんでしょうか?なんだか含みのある名前です。この木についての説明のおすすめはこちらです。http://www.ne.jp/asahi/osaka/100ju/hanaikada.htm

いやいや、いろんな木があって楽しいです。


第16回緑風盆栽展 その2 化粧鉢

今日は、緑風盆栽展の即売で買ったものを、とりわけ、鉢を紹介します。

盆栽の盆は鉢のことです。盆栽の鉢といっても、高いものばかりではありません。例えば

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これは3つで1000円でした。なによりこの持ち方、すごい手のかたちです。

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こういった背の高い鉢は、枝とか幹を下垂させるのに良いですね。もちろんどう使うかは自由です。鳥のように自由です。

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このへんは5つで1000円とかで買えました。

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だんだん、なんでも鑑定団みたいになってきました。上のは陶芸作家さんが作ったもので少し値段が上がります。この作家さんのものは妙に鉢に厚みがあります。

さて、私が好きな一蒼さんの鉢を3つ続けてご覧ください。

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きれいですねぇ。

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ブラーボ!

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うっとりです。一蒼さんのサイトはこちらです。

http://www.k3.dion.ne.jp/~munakata/

以前1度だけお会いしましたが、静かな方でした。今はあまり体調が良くないらしく、心配です。秋にまた東京に来ると言っていました。それを楽しみにしています。


タグ:緑風盆栽展

第16回緑風盆栽展 

今日は、昨日から上野グリーンクラブで始まった緑風盆栽展に行ってきました。

緑風盆栽展2009_0426

この展示会は中品~普通盆栽がほとんどです。30センチくらいから1メートル近くってところでしょうか。東京、アパート暮らしの趣味ではできないサイズです。でも、見ていると、こんな風にするとこんな風に見えるのね、とか、ここはこうなってるのね、とか、また、いろいろな樹種を知るためにも勉強になります。また、うれしいことに展示会の多くは写真撮影がOKなのです。

最初にうれしいことがありました。私が受付を通ったあとに随分と若い少年が受付に来ました。受付の女性が「中学生?高校生?」と聞くと、少年は中学生ですと答え、女性は「それならお金はいらないわ」と言うと少年は礼を言い、写真は大丈夫か尋ねていました。それほど若い子が盆栽に興味を持ってくれてるということ、これはうれしいことです。ついつい顔が柔らかくなり、心の中で「少年よ、がんばれ」と言いながら小さく何度もうなずく、最近小学生から「おじさん!」と呼ばれ始めた私でした。それにくらべて、そのあと入ってきた60歳くらいの夫婦のダンナは、いい大人なのに、たったひとり500円の料金に文句をいう始末でした。

34歳の私でもこの世界では完全に若造です。展示会に行っても会う人会う人みんな年上です。

緑風盆栽展2009_0426

外の即売会場です。ここでは、まだ20代らしき女性が、富士桜の小品盆栽を見て店主に、やったことないんだけども難しいのか、とか、こんな小さいのでもちゃんと咲くのか、とか、いろいろ聞いている場面に出会いました。うれしいものです。彼女も楽しそうでした。今の世の中、意味もわからず余裕がない生活になりがちです。適度な運動と、適度な盆栽をお勧めします。

私もしっかり買い物です。ここでしかなかなか買えないようなものもありますので楽しいんです。また、いろいろな業者さんがいろいろ持ってくるので、樹種の勉強にもなります。今日は「サワフタギ」の白い花が多く目につきました。結局買ったのは、

・化粧鉢13個

・素焼き鉢(2.5寸中深など)、たくさん

・小葉メギ

・エゴノキ(赤花)

・花イカダ

・ニワ梅

・ヤマコウバシ

・黄花モッコウバラ

と、おまけでもらったハゼです。

モッコウバラ ハゼ ヤマコウバシ ニワウメ ハナイカダ メギ エゴノキ 

家を出る時に、財布に1万数千円あったのが、家に帰ったら300円になってました。危険です。しかしながら実に楽しく爽快な1日でした。夕日に向かって遠吠えしたくなるのを必死におさえていました。

 


タグ:緑風盆栽展

赤松 スポーツ刈りはどこへいってしまったの? 

一昨年の秋~冬に展示即売会で赤松とヤマモミジのタネをかったんですが、小さなビニール袋にたくさん入っていて、一応いくつかは鉢上げして、小さいながらも植え替えもして、気長にじっくり育てていこうといった感じなんですが、

 実生赤松

残りのタネは、例の水切りトレイに密植されていました。

実生赤松

これが、触ると泥落としのマットと言いましょうか、スポーツ刈りと言いましょうか、チクチクした肌触りでなかなかいい具合だったのですが、最近あたたかくなって、異変が起こりました。

実生赤松20090419 

あっという間に数日で、なかには3倍近くの大きさにまで芽が伸びてしまったのです。もう、あの、スポーツ刈りのような触り心地は帰ってきません。赤松さん、NO・・。こうやって大人になっていくんだね。


つぼみ?サルナシ・ミニバラ・ベニシタン

なにやらうちの棚で動きがあるようです。まずは先日紹介したサルナシです。

サルナシ

つぼみでしょうか。葉の付け根に丸いものがあります。なにぶん初めての樹種なので、引き続き観察です。

次はバラです。

メッシーナ

メッシーナという品種のミニバラです。つぼみがふくらんできました。開くとオレンジから黄色の花びらがきれいです。盆栽をやっている人なら、幹膚や葉性、樹形やら鉢と、いろいろな所を見て楽しみますが、普通の人はやっぱし花です。花を見ると喜んでくれます。そんな事を感じてから、私の棚に花木もなるべく増やすようにしています。私は20代を十分自分のやりたいように過ごしたので、30代になった今はそんな気持ちもできました。

盆栽にはノイバラなど、各地の自生種がよく使われていますね。そして、花より、秋に赤く熟す実を楽しんでいるようです。私はまだミニバラしか育てたことがありません。昔調べたところによると、バラ専門の盆栽協会があるそうです。なぜか上品な髭の紳士が、ブローチみたいなペンダントみたいなおじいさんネクタイをして、バラの盆栽をたしなむ姿を想像してしまいます。きっとたまたまこのブログにたどり着いた方も、読みながら勝手に私の姿をイメージしているんでしょうが、ハズレです。上着は肩までやぶれた袖なしジージャンです(笑。

最後に、紅紫檀(ベニシタン)です。

ベニシタン

つぼみらしきものがつき始めました。

この木も私は多くを知りません。本によると、バラ科の常緑小低木で、花期は5~6月、淡紅色の花が短枝の葉腋について、秋には赤い実になるそうです。7月までに花のつかなかった徒長枝を切り詰めて短枝を出させます。秋の実の充実のために夏の水切れ注意、とあります。そうですか、そうですか。なるほど。まだ今年買ったばかりなのに、咲いてくれたらラッキーです。実生では、3年で花が咲けば早いほうで、7年8年待ってもまだ咲かないなんてのも普通です。咲かないのなら、咲くまでは、咲いた時により美しく見れるようにそれまで樹形を整えておく。案外、人の毎日の生活を充実させるのは、そんな考えというのもあるかも知れません。今を求め過ぎて空虚に呑まれたこと、ありませんか?私はこの実生訓(みしょうくん)とでもいうべきものを心に刻むため、早く咲かせるための接ぎ木をしません。したこともありません。考えたこともありません。

・・・私、たった今、うそをつきました。おわびいたします。

 

 


芽を見て話しなさい!トウカエデ・ヒメシャラ 

アブラムシの季節が始まりました。新芽の先の柔らかいところに集まってパーティーです。この芽の先端あたりってうまいんでしょうけど、私は黙って捕殺です。そんな私に突然助手が現れました。

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棚にクモが巣を作りました。しかしこのクモ、巣を作り終えただけで満足だったらしく、気がつくと、新たな場所へ生きた証を残しに旅立っていました。決して私が水やりの際に誤って巣を壊してしまったわけではありません。ちがいます。

虫といえば、昨日アスファルトの上でアリジゴクを見ました。

アリジゴク

子供の時以来、久々です。こいつが砂地で、すり鉢状の抜け出せない罠を作るわけです。もがけばもがく程落ちてゆくのです。

先日井草八幡の話が出てきたので、同じく去年の今頃に井草さんでもらってきたナイスガイを紹介します。トウカエデです。

トウカエデ

これくらいになればカエデだと葉っぱでも見ればわかりますが、最初はこんなだったので、

トウカエデ.jpg

何だろう・・という感じでした。わからずこれに目をつけた私の眼力に乾杯です。

芽ついでにこちらも。

ヒメシャラ

私の好きなヒメシャラの芽です。年をとると幹がツルツルになる、涼しげな木です。紅葉もきれいだったりします。たまに道端にも公園にも植えてあるので、木を見たあとに地面も見てみて下さい。こんな芽があるかもしれません。


グリーンホラー小説 サイカチ村カラカラの呪い 第1話

じめに・・・

 2009年、1月。病気療養中の私がAさんと、吉祥寺の井の頭公園を散歩している時、池沿いの道で私たちは奇妙な物体と出会った。第一発見者のAさんはその時を振り返り、「最初、バナナの皮かと思った」と、今なお、ぼう然と語る。それは、長さ30センチ程もある、カラカラに乾いた巨大なマメのさやだった。

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現地で、中身を確認する際に裂いたため、さやの先端が欠けているが、それでも私の手のひらほどある。色合いはまさに、傷んできたバナナの皮である。

 頭の上を見上げると、私たちはまさに、このさやを多数枝先にぶら下げた大きな木の下にいるということがわかった。逆光で黒くかげる、マメのさやの数々。それはいつか子供の頃に見た妖怪アニメの中の、妖怪城の枯れ木にぶら下がるコウモリのように見えて、なんだか悪魔的だった。

 冬の風が吹く。

 乾いたマメのさやがふれ合い、カラカラと鳴っていた。

 私が頭上に目をやって、一体どれくらいの時間が経っただろうか。樹上で揺れるマメのさやは、私の意識に働きかけてくるかのように時の感覚を狂わせた。そしていつまでも、私はその揺れるマメのさやから目が離せないでいた。

 気付けば辺りにはいく人かの人の気配があった。男性の老人の声が、何やらこの木について連れの人々に説明をしているようだった。しかしマメのさやになお見入るこの私には、なんだかよく聞きとれなかった。私には、この木について知れる限りを知りたいという気持ちが生まれて来ているにもかかわらず。 

 そこで、えいとばかりにマメのさやから目を引きはがし、その声の主である老人の後姿に、話を割って教えを乞うと、その老人は急に私の方を振り返って、黙って私のことを、ジロジロ、ジロと、何か品定めをするかのように眺めたかと思うと、キッと白い歯を見せて、かん高い声をあげた。

 「カーラカラカラカラ!サイカチじゃ!」

 カラカラと乾いた音を首からさせて、その老人の頭は、背骨の上で揺れていた。その揺れは私に、まるで五円玉の催眠術のように、この木を育ててみたいという欲求を感じさせ、それはとても抵抗するすべのない程のものであった。

ネをまく前に

 サイカチのさやはサポニンという物質を含み、石鹸の代わりになるそうです。水にぬらして揉んでみると、泡立ちました。

サイカチ サポニン

 思ったよりやさしい、さわやかな匂いでした。

ネと昆虫

サイカチ タネ

 サイカチのタネにはサイカチマメゾウムシという甲虫の幼虫が寄生するんだそうです。サイカチのタネは、触ってみるとわかりますが、なかなか硬いんです。なのでタネの皮が傷つくまでは、何年経っても芽を出せないそうです。サイカチマメゾウムシが果実に産卵して、幼虫がタネの皮をかじってタネの内側に入った時にまとまった雨が降ると、幼虫は溺れ死んで、タネは水を吸うことができて、そこでやっと発芽に至るのだそうです。雨が降らなきゃ喰われるだけなのに、面倒な方法をとるものです。しかしマメ科の植物は芸がこまかいと言いますか、意味もなくこんな手間をかけるほど間抜けな奴等じゃないはずです。例えば、普通のタネは時間が経って乾いていくと、発芽率が悪くなります。でもサイカチのタネは水を吸えない分、しっかり守られていて、乾燥に強く、タネが長持ちするとか、ありそうじゃないですか?

 そういうわけで、幼虫のかわりに私がタネをかじります。違います。私がハサミで種皮にうまいこと傷をつけます。タネはとても硬いので気をつけます。

サイカチ タネ

 ひとつのさやから全部で16粒のタネがとれました。これをビニールポットの赤玉土に埋めて、あとは春を待つだけです。

第1話、完。

(第2話へ続く)

 


祝 ブログ開始1カ月スペシャル

早いもので、このブログを始めて1カ月が経ちました。去年の年末に、生まれてはじめてパソコンというものを購入し、基本的なことを勉強しながら、3月中旬に始めるに至りました。始めるにあたり、良い見本となってくれた盆栽ブログがありました。そのブログを私は年明けからずっと読ませていただいてたのですが、私がブログを始める少し前に終わりになりました。これから鉢作りに集中するとのことでした。この出来事が、私の尻を蹴ったようです。彼がやめるなら私がやろう、とでも思ったらしく、それから1週間後には始めてました。

そのブログの方には、何か話したということもないんですが、とても感謝しています。何もわからない私にヒントをくれました。

さて、4月もこれから下旬にさしかかり、うちの木々も、ごく一部の心配かけてばかりの木以外はほとんどがもう芽を開いています。実生組も徐々に発芽が広がってます。第1回のカリンの芽を覚えてますか?

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中央左寄り手前の3つの芽があのカリンです。本葉もしっかり出して元気です。芽が赤いのは思ったよりも短い期間で、すぐに緑に変わりました。

左上に写ってるのはエゴノキの芽です。彼の生まれた時の姿はふざけてました。

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筒になって、口笛を吹きながら生まれてきました。その曲はグリーングリーンでした。

右の方にパラパラと小さく芽吹いてるのはサルスベリです。このトレイには他にムラサキシキブのタネもまいてあります。

ムラサキシキブといえば、わたしにとって、忘れられないムラサキシキブがあります。

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携帯で撮ったので写りが粗いですが、上野グリーンクラブで去年10月に見に行った展示会のものです。このムラサキシキブを見た時に、今までのムラサキシキブへの考え方がガラリと変わりました。見た時にハッとしました。

例えば、こんな姿自然じゃないよ、とか言ったりもするのかも知れませんが、ハッと息をのんで、私は素直にきれいさに感動しました。いつか私もこんなのを育てます。

ムラサキシキブ

いいかい、うちのムラサキシキブさん、君をいつか立派な盆栽に育てあげてみせるからね。君もがんばるんだよ。肥料が少ないとか水がまずいとか文句ばかり言ってちゃだめだぞ。アミタイツみたいのをはかせてこの変態!とか思ってないだろうね?仲良くやろうじゃないか。

さて、こんなくだらないブログですが、これからもよろしくお願いします。

 


ケヤキの軸切り挿し芽

実生から小さめの盆栽を作る時に、腰を低く作るための独特の作業があります。軸切り挿し芽です。芽のうちに、根から双葉までの、枝のできない部分を短くしてしまおうというものです。今日は今年芽を出したケヤキの実生苗で軸切り挿し芽をします。

ケヤキの盆栽で見るものは、ほとんどすべてがほうき立ちと呼ばれる、幹から、ちょうどほうきを逆さにしたように細かく枝を広げた樹形で作られています。

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今年の小品盆栽名品展の写真です。小さいのに大きい。こんなケヤキ、作ってみたいものです。

ヤキは今年、20本くらい芽を出しました。

ケヤキ 軸切り挿し芽

この苗を、双葉の下だいたい1センチくらいのところで、よく切れるカッターやナイフ等で切ってしまいます。この時ダイコンの輪切りの上で切るといいそうですが、

ケヤキ 軸切り挿し芽

大根は晩飯にとっておいて、私はまな板の上で切ります。

ケヤキ 軸切り挿し芽

こんなかんじでしょうか。あとはしばらく水を吸わせてから切り跡に発根剤を塗って、土に挿します。土は、私は1ミリ程の赤玉土を使ってますが、専用の挿し木用土がいいそうです。濡らした土に、箸や竹串などで導き穴をあけて、そこに挿します。この時切り口を傷つけないようにします。あとは挿し穂が動かないように土を固定して、水をやりながら乾かさないように管理します。ジョウロで水をかけると挿し穂が動いてしまうので、容器などに水をはって、下から水を吸わせる方がいいかもしれません。しばらくすると、切り口から新しい根が生えてきます。

今回はポットなどに分けないで、例の水切りトレイに挿しました。

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あとは祈るだけです。発根するまで毎日メッカの方向に祈ります。

ところで、同じタネを同じようにまいて同じように育てても、それぞれ個性があって違います。ケヤキでは、個体によって、紅葉するものと、黄葉するものがあったり、枝で言うと、斜め上へ鋭角に伸びる個体と横へ伸びる個体があったりします。そして斜め上へ鋭角に枝を伸ばすものが、ほうき立ちにしやすいということで人気です。

私が初めて手にしたケヤキは人気のない、枝を横に伸ばすタイプでした。それをわざと選んだわけでなく、そんな違いがあるのさえ知らず、よくお参りに行く井草八幡で、ちょうど今頃の季節、境内の道端に生えていた芽をもらって来たものでした。それでも、その時は、ケヤキの芽らしきものを手に入れた、ただそのことがうれしくて、ワクワクして、一生懸命勉強して育ててみました。このワクワクがいいんですよね。

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今は横に伸びる枝を1本持ち上げて、斜幹的、段作り的に作っていってますが、まだまだです。ただ、つまらない木に見えるかもしれませんが、私にとっては思い出の木です。

 


春の紅葉、落葉~クスノキ

植物には常緑樹と落葉樹があるのはご存じですか?それでは、その違いは何でしょうか。試しに常緑樹を辞書でひいてみました。

「松、杉などのように一年中落葉しないで、緑色を帯びた葉をつけている樹木。常盤木」

常緑樹であるクスノキは今、落葉期をむかえています。

2009 クスノキ

といっても裸樹になる訳ではありません。春になり新しい葉を展開すると、それまでついていた去年からの古い葉を落として、代替わりするのです。

2009_04 クスノキ

つまり、常緑樹といっても、1年中落葉しないわけではなく、葉っぱの寿命が落葉樹より長いだけなのです。なので、葉っぱの寿命が1年未満の木は落葉樹、1年以上なら常緑樹と言っても良いと思います。ちなみに柑橘類の葉の寿命はだいたい1年半といわれています。中には秋に葉っぱをすべて落としてしまう落葉樹の柑橘もあります。カラタチです。

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今は新芽も吹いてますが、次の写真のように秋に葉は色付いてすべて落葉します。

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ちなみに、クスノキに話を戻しますと、葉っぱの葉脈が交わるあたりに、だいたい小さなふくらみがあります。わかりますか?

2009_04

ここには小さなダニが住んでいるそうです。クスノキには防虫成分である樟脳があるのに、なぜかこのダニは平気なんです。何故だかはわかりませんが、相当横着な奴等です。セキュリティー万全の回転寿司のカウンターに住んでいるようなもんです。

 

 


風と共にサルナシ

なんだか暑い日が続きます。小さい鉢だとすぐに乾くので気をつけてはいるんですが・・今朝、マユミの芽がヤバイところまでいってました。目がウツロでした。

今日はサルナシを紹介します。

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サルナシは、猫大好き!マタタビの仲間のツル性の植物で、大きくなると10メートルにも達する程とか。キウイフルーツってありますよね。あれは中国原産のシナサルナシをニュージーランドで品種改良してできた果物らしいです。その仲間のサルナシなので、2センチほどの果実はかなりおいしく、香りも良いそうです。しかし様々な理由でまだ商業生産には至ってないとか。そんなにうまいなら食べてみたいものです。北海道ではコクワと呼ばれ、ヒグマも食べるそうです。名前からして、サルも食べますね。食べないのなら、せめて食べるふりだけでもしてもらいたいです。嘘でもいいから・・・

このサルナシは今年1月17日、上野の全国小品盆栽名品展に行った際、外の売店でポットのを買ったものです。買う前に、確かこの木はオス・メスがあったような・・と思い、携帯でネット検索してみると、オス木とメス木があり、それ以外に両性花を咲かせる個体もあり、出回ってるのはこの、両性花を咲かせるものが多い、とありました。なので売り場のおじさんに、買う前に確認しておこうとしました。

「すいません、この木、オス・メスがあるんですよね?」

「ん?ないんじゃない?」

ということだったので、この木について詳しいことはわかりません。

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いつか花が咲く時まで、答えは風に吹かれたままです。

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それにしても幹膚が荒れてます。たまにポロリとはがれる時もあります。最初は冬の間、芽もはっきりどれだかわからず、一体どうなるんだと思いましたが、春になり、枝先のぷっくり小さくふくらんだ所が裂けて芽が出てきました。

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すこし怖かったです。

 


タグ:サルナシ

植え替え終了

今日、正体不明の柑橘類を植え替えて、2月末から始めた今年の植え替え作業もひとまず終わりです。疲れましたがやはり、植え替えはたのしいです。去年よりかはいく分うまくやれるようになったでしょうか、この柑橘の根をほどいている時に去年の自分の手の跡を感じました。

この柑橘類、正体不明というのは、今から7年以上前、自分で食べたと思われる柑橘類の何かのタネをまいて芽が出たもので、その頃は植物にはたいして興味もなく、何のタネをまいたのかさえ覚えてないのです。芽が赤紫色というのと、挿し木の成功率が高いこと、翼葉がほとんどないということなどから、この木はレモンのタネをまいたものなんじゃないのかと思ってますが、どうなんでしょうか。ちょっとややこしい話になりますが、レモンは多胚性なので、私が珠心胚実生を育てていれば、親と同じ形質の個体になるらしいのです。この木が果たして本当にレモンなのか、その答えは今年わかるのか、あと10年かかるのか、何もわかりません。実生の柑橘は実を結ぶまでにとにかく時間がかかります。柑橘だけではありません。うちには実生のリンゴの木もありますが、同じく7年以上たちますが今年も花をつけませんでした。これは、木がまだ若く、成長することに夢中だかららしいです。そのため、なるべく早く花や実をつけさせるためには、毎年植え替え時に根をしっかり切って、小さめの鉢で少し不自由させるのがいいそうです。まあまあ、うちでは、たまにハサミを手にして、「はやく実をつけないと、承知しないぞ!」と脅してますので、来年あたりには花を見せてくれるでしょう。

マグァンプ K

今年の植え替えはこの容器にたいへんお世話になりました。ドレッシング用の容器なんだそうですが、元肥のマグァンプKを扱うのにベストでした。トンガリコーン状になった先端を、粒の大きさに合わせて自分で切って使うようになってます。シャカシャカ響くこいつに感謝状です。


ALA検証実験のはじまりです。 [ALA検証実験]

みなさん、ちょっと前から話題のALA(アラ)って知ってますか?5-アミノレブリン酸の略で、植物でいったら葉緑素の、動物でいったら血液の原料のひとつで、生体内で作られる天然アミノ酸です。このALAを植物に施すと、日照量が少なくても元気に育ったり等々、肥料とはまったく違うアプローチで植物を健康にするらしいんです。

ALAについて、詳しくはこちらを。

http://www.pentakeep-world.com/utility/index.html

 

ピンポイントで新しいもの好きな私は、去年このALAについて知ると、裸足のまま、傘もささずにホームセンターに走っていました。

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さて、このALA、使うのと使わないのとで、どれだけ違いがあるのか、また、小品盆栽なんかを念頭においた植物の培養には向くのかどうかを、盆栽界を代表して、この私が1年かけてしっかり検証してみようと思います。

協力してもらう木につきましては、成長の具合がなるべく同じような木を3種類用意しました。

まずは松柏類代表で赤松さんです。

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2人は去年の春にタネから生まれたあと、軸切り挿し芽と言われる作業を経て、多少病気もしましたが、無事冬を越した赤松です。左がALAなしで、右がALAを与えて育てます。

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こちらは実生カリンの、おそらく赤松と同じ今年で2年目の苗です。10数株の中から、成長が遅くも早くもない、同じようなタイプを選びました。赤松同様左がALAなし、右はALAを与えて育てます。実成りの具合も比べたいところですが、この木はまだ若いので無理です。

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最後は花もの代表で、バラです。ホワイトピーチオベーションという品種です。ホームセンターで同じ鉢に入っていたものを分けたもので、同じく左はALAなし、右の少し小さい方がALAを与えて育てるほうです。

ALAは、ペンタガーデンを説明書き通り、100倍希釈で7~10日に一度の間隔で与えます。場所としましては、せっかくなので、日当たりのあまり良くない棚下を用意しました。さて、どうなることでしょうか。時々中間報告いたします。今日は何だか面白みに欠ける文章だったので、とりあえず、昨日に引き続き「鼻をつぶされたボヤッキー」をもう1度ごらん下さい。

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ブナの芽摘み

今日はブナです。富士ブナという種類です。冬の間かたく閉じていた芽が、ここしばらくの暖かさで動いてきました。

4月6日は

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こんなでしたが、

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今日はもうこんなに芽がひらいてました。

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きれいな芽をしてます。去年の冬買ってきたので、この柔らかい芽吹きを間近で見るのは初めてです。もう、葉っぱが何枚も芽の中に用意されていました。きれいだと、思いませんか?また、ブナは紅葉もとてもきれいなんです。ただ、鮮やかな色は長持ちしないで、すぐに褐色になってしまいます。いずれこのブログでその美しさを紹介できたら、と思ってます。

さて、ブナは自然の中では30メートルにもなる高木です。そのままにしておくと先端がグングン伸びていくので、今のうちに柔らかい芽をほぐして、葉を1~3枚残して芽を摘んでしまいます。

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これは、ブナの盆栽を作る上で、枝づくりにもつながる大切な作業なんだそうです。

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こんな感じで、全部の芽を葉2枚残して摘みました。

しかし、何やら横から視線を感じます。私の芽もホメてよ、と。

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イチョウです。鼻をつぶされたボヤッキーみたいな芽です。


花だけ見ないで

今日は下高井戸に出没です。どこも桜のまわりには人が集まってます。でも今の時期、桜だけじゃありません。多くの花木が競って、それぞれ個性的な花を楽しませてくれています。

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ツバキです。まるで和菓子みたいです。この木につく毛虫、チャドクガは、じかに触らなくても、風で飛んできた毛や、脱皮後のぬけ殻だけでもかぶれるので怖いんですが、毎年、よくもまあ、こんなに繊細な花を咲かせるもんだ、と感心します。庭木にツバキ、サザンカ、チャを植えている方、近所の人のためにも、花の終わった後は葉裏をしっかりと消毒してください。

玉川上水の公園の桜は、開花のピークを越えつつありました。

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でも、桜の脇には

2009_0407_染井吉野&紫木蓮&ハナカイドウ

もう色が、すごいことになってます。ソメイヨシノと紫モクレンとハナカイドウの三つ巴です。なんだかヒステリックな景色です。

しかし、まあ、なんですね、私には芽がお似合いです。こちらは、去年大島桜の実からとったタネをまいておいたところから今年発芽した芽です。何故かモミジの芽のようです。私が花ばかり撮るので、少しスネて、そっぽを向いてしまったようです。

2009_0407_大島桜


今年の桜の色

先日、善福寺公園に桜を見に行きました。すぐ立ち止まって、ソメイヨシノって、こんなに色が濃かったっけな?と思いました。何だか色が濃く感じたのです。でも、年に一度のことですから、何の確信もなくですが。

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その日の夜のニュースで、今年の桜は開花時期が寒く、ゆっくりと咲いていったので、例年より色が濃いと言っていました。どうです?盆栽でみがかれた私の鋭い目!笑。昔読んだ、「庭師の知恵袋」という本で、編者の庭師ひとすじのおじいさんが、昔の桜のほうが今よりずっときれいだった、と書いていましたが、もしかしてそれは地球があったかくなってるせいでしょうか。私の鋭い目でも、昔の桜までは見れません。


やまこうばし

去年の12月に、「やまこうばし」という木を展示会で知りました。

やまこうばし

感覚を刺激する名前と、枯れた味わいが印象的でした。葉っぱをちぎると特有の香りがあるのでこの名前が付いたそうです。枯葉は落とさず、枝に残したまま春を迎えるという、高倉健さんばりに不器用な奴です。

それ以来、頭のすみにこの木のことがぼんやり残っていました。そんな時に、たまに脇を通る駐車場のはしっこに、枯葉を冬枝にたたえたままの、2~3メートルほどのヤマコウバシをみつけました。植栽されてるわけでも、手が入ってるわけでもなしで、邪魔じゃないから残されているってかんじでした。

不思議なものです。今までさんざん、この木の横にあるサルスベリは見てましたが、このヤマコウバシは視界に入りませんでした。展示会で心が動いて、はじめてこのヤマコウバシは、私の中で、存在できるようになったのです。この、「今まで視界に入らなかったものが、見えるようになる」ってこと、好きです。人間は必ずしも、今思っている自分だけがすべてじゃないと感じれます。

さて、3月上旬にひと枝もらってきて、挿してみました。とりあえず、3~6節くらいに切ってみます。冬の休眠枝は、先端でも基部でもなしに、枝の中間部が発根しやすいそうです。また、今年伸びる新梢を挿すには、先端部がいいそうです。こうして作った挿し穂の、地面に挿す側(下側)の切り口を、普通はななめに広く、スパッときれいに切って吸水、発根を促すそうです。あとは目の細かい清潔な土に、切り口を傷つけないようにしっかり挿して、水を切らさないことです。

やまこうばし01

4月に入るとだんだん芽が動いてきました。もう少し芽を落としておいた方がよかったでしょうか。

やまこうばし02

まあまあ、静観してみます。

 


桜の花は?

久々に暖かい日になりました。ケヤキの芽も陽射しに透けてきれいです。本葉がもう1対充実したら、軸切り挿し芽の時期ですね。

ケヤキの芽

外はなんだか。いつもより騒がしいです。うちのそばには善福寺公園があるので、花見の人たちでしょうか。まあまあ、私みたいに盆栽に精をだしていると、家でも花見を楽しめます。うちの枝垂れ桜さん、皆さんにそのあでやかな美を堪能させてあげちゃいなさい。

枝垂れ桜01

・・・・。

枝垂れ桜02

・・・・。

気をとりなおして、そうです、富士桜さーん!その花の色を、皆さんに楽しませてあげなさーい!

富士桜01

・・・・。

富士桜02 

・・・・。

いいのだよ、いいのだよ、これが「いつか盆栽」。私もまだ若僧、君たちもまだ若い。まだ花が咲かなくたって、その青葉、ステキだよ。無理に人前にひっぱり出したりして、悪かったよ。

いろんな人のブログを見ていると、皆さんすばらしい盆栽を育てていて、感心させられます。たくさん勉強させていただいて、うちの「いつか盆栽」たちも、しっかり、いい年のとりかたで、年をとらせてあげたいと思います。

ところでこの富士桜、買った時に付いていた名札、

富士桜 

この裏側にある「エミ」という字、何なんでしょうか?

富士桜03

ある盆栽業者さんのお宅に小さな娘さんがいました。名前をエミちゃんといいます。彼女はお父さんの育てる盆栽が大好きでしたが、中でもこの小さな桜の木が一番好きでした。なので名前を書いておきました。なくなったら困るものに名前を書いておいたのです。しかしある朝起きてみると、その桜はなくなってました。知らずにお父さんが上野のグリーンクラブで売るために、持って行ってしまったのです・・・。

あぁー、ごめんなさい!そうとは知らずに買ってしまいました!言っていただければ、お返しいたします笑。

 


姫ザクロの植え替え、鉢選び

本日は、いよいよ盆栽っぽいこと、やっちゃいます。からかわずにどうぞ、お付き合いください。主役は姫ザクロ(姫柘榴)さんです。

姫柘榴(実生) 

ホームセンターで買った姫ザクロに付いた実のタネをまいて育てた、今年で発芽3年目のおチビちゃんです。なのに去年2年目で見事な実をひとつ付けてしまい、その早熟さにハラハラでした。

姫柘榴(実生)2008

なんか無理してませんか?状態です。おかげでわざわざ針金で矯正しなくても実の重みで幹に曲がつきました。姫ザクロはかなりおませっていうか、実付きがいいので、おすすめです。だいたい発芽1年目で、花も半咲きくらいにつぼみを付けます。園芸品種なので実生をしても良い株は育たないはずですが、今のところ問題はありません。

今は上の実成りの写真のあと、枝を数本抜いて、葉っぱも落葉した「ほぼ棒」状態です。ポットか素焼きの鉢でもう少し育ててからと思ってましたが、思い切って化粧鉢に植え替えます。

どんな鉢が似合うでしょうか。ザクロの葉っぱやら、実やら、木の形やら、はたまた根っこやら、想像して考えてみます。この時に絶対に注意しておかなくてはならない、やってはいけないことがあります。それは、微笑です。気持ち悪がられるので、人に見られる可能性のある方は気を付けてください。

さてさて、こんなのは似合うかしら?

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鉢が小さいと乾きやすいので怖いんですが、薄い鉢が似合いそうです。でも、色は青系で、夏の朱色の花、秋の赤い実を楽しんでみたいです。

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同じ形で、色は写真よりも実際はほんの少しだけ薄めの、ジーンズみたいな色です。良くなってきましたよ。それじゃ・・・

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あら?どこかの遺跡から出土した土器みたいになってしまいました笑。この木には合わないですね。

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これこれ、これがいいでしょう。

鉢底にネット(台所の三角コーナーで使うネットで十分です)を敷いて、作業を進めます。詳しい手順は盆栽の入門書を見ていただければ確かです。さて、

姫柘榴 植え替え後

こんな感じになりました。これから芽吹いてきて、どんなになるか、楽しみです。鉢が薄いのでギリギリまで根際を地上に出していったら、今までは土に埋まってた曲がひとつ出てきました。いい感じです。ご静聴、ありがとうございました。


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